助け合う

昨日,ドトールで読書していた時のこと。

 

朝からお腹の調子の良くない私はトイレに行きたくなった。しかし,このドトールは駅の構内。トイレはドトールを出てしばらく歩いた先にしか無い。退店してトイレにいくか,いやまだコーヒーもケーキも残ってる,そんなもったいないことは出来ない。では我慢をするか,いやそれこそ無理な話だ。

 

しかたがなく,1つ開けた隣の席で勉強していた女性に荷物を見てもらうことにした。「すみません」と声をかけると肩をビクッとさせて驚かせてしまった。当然だ。ドトールで勉強しているときに話しかけられるなんて想定外のことだろう。しかし,荷物を見るだけだったら断る理由もなかったのだろう。快諾してくれた。かくしてトイレに駆け込むことが出来たわけだ。ただ,驚かせてしまったのが申し訳なく感じた。

 

戻ってきたときに,合わせて新しくコーヒーを一緒にレジ横に置いてあるクッキーを2つ買った。荷物を見てくれた女性にお礼として渡すためだ。ついでに自分がずっと気になっていた,という理由もあるが。「ありがとうございました。これ,よかったら食べてください」と言って差し出すと遠慮しがちだったけど受け取ってくれた。いい人だ,と思った。

 

お互い,それからは読書,勉強とそれぞれのことに専念した。いや,相手がしていたかどうかはわかんないけど。そんなこんなで電車に乗る時間が近づいたので片付けていると,女性が一足先に帰るようで席を立つところだった。もう一度お礼を言ったほうがいいのかな,と思っていると女性の方から「さっきはありがとうございました」とお礼を言ってきた。僕も「こちらこそ助かりました。ありがとうございます」と返答し,女性は去っていった。

 

ほんの些細なきっかけだったけど,お互いに嬉しい気分になることが出来た(のだろう)。こういう些細な出来事,ちょっとした助け合い,お礼が人間関係を豊かにしていくんだろうとなんとなく思った。