スクールソーシャルワーカーを全ての学校に
学校現場は非常に多くの問題・課題を抱えています。
それは単純に学力・人間関係といった問題だけでなく,家庭の事情や地域の現状なども複雑に絡んでくるためです。
そんな複雑とした状況化では,教師が子どもの状態変化の第一発見者となることが非常に多いです。
しかし,状態変化を発見したから対処しようと思っても,専門分野でない以上下手に対処するのは危険があります。
そのため,スクールソーシャルワーカーの存在が非常に重要になります。
自民党の教育再生実行本部は「スクールソーシャルワーカーを全校に配置する」ことを提言しました。
スクールソーシャルワーカーとはどんなものでしょう。
日本スクールソーシャルワーク協会は以下のように説明しています。
スクールソーシャルワークは、20世紀初頭にアメリカで誕生した子どもたちを支えるためのシステムです。
その活動の特徴は、学校をベースにしてソーシャルワーク(福祉)的なアプローチによって、子どもたちの生活の質を高めるためのサポートをするということです。
活動の基本的な姿勢は、子どもの人格を尊重し、彼(彼女)の利益を最優先に考えた関わりをするということです。また、困難な状況を改善するためには、子どもを取り巻く様々な人びと(家族・教師・友人など)や地域の環境にも注目し、それらの関係のなかで活動するという考えを持っています。
例えば,父子家庭の高学年女子が父親に対して反抗期を迎え,家庭内別居をしており,収集がつかないほど高学年女子が荒れてしまう,なんて事例(がないことを祈ってます)があったときにスクールソーシャルワーカーの出番です。
学校の先生にすべてを打ち明ける,というわけでもありません。
しかし,学校だけで対処することが難しくなった時代です。
そんな時代に必要なのは多様な人が多彩な手段で協力して解決に取り組んでいける集団づくりです。
そのためにも,全校にスクールソーシャルワーカーを配置することは非常に意義があることです。
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