みかづき
いつの時代も子どもにとって最良の教育を提供(?)したいとどの親も考えることでしょう。
森絵都さんの「みかづき」は昭和36年から物語が始まり、親子三代が学習塾をメインの舞台にそれぞれの良い教育の実現に向けて戦う姿が描かれています。
なかでも小学1年生として登場する少女、蕗子の成長を追いながら物語を見ていくと良い教育とは何か、考えさせられます。
蕗子は舞台が変わっても常にそれぞれの主役の傍らにいます。ときにぶつかり、ときに支えていく脇役として常に活躍しています。だからこそ、成長を見つめることが出来ます。母親の傀儡ではなく、1人の人間として自立していき、血のつながりのない父吾郎とのつながりを姉妹の中でも特に強くしていきます。
だからこそ、蕗子の可愛さ、人間味を感じられ魅力の高さを感じさせてくれます。
やはり蕗子は天使だったか。